協調メリットばかりではない!協調融資にはデメリットになる点もある

事業を行うためには億単位の資金が必要になることもあります。こういった巨額融資が必要になるときは金融機関1つでは難しい場合もあります。そこで行われているのが協調融資と呼ばれるものです。たしかにこの融資を利用すれば巨額の融資をしてもらえるというような強調メリットもありますが、借り手の企業側には様々な手数料が掛ってしまうデメリットもあるため銀行側が強く勧めたとしてもよくよく考えてから利用するようにしてください。

協調融資とは何か

協調融資は巨額の融資を行う場合に1つの金融機関だけでは負担が大きい場合にいくつかの金融機関がまとまって融資を行うことを言い別名シンジケートローンと呼ばれています。具体的には取りまとめになる金融機関が企業側との窓口になって、参加する金融機関(これをシンジケート団といいます)は同じ条件で融資の契約をすることになります。こうすれば一社一社の負担が少なくなり、企業側も大きなお金の融資を受けることが出来るようになります。

協調メリットとは何か

この協調融資によるメリットを強調メリットと言いますが、どんなメリットなのかと言うと一社一社個別に交渉するよりも取りまとめ金融機関だけと交渉すれば良くなるため資金調達に掛かる時間を大幅に短縮することが出来ます。また返済する場合にも取りまとめ金融機関にある口座1つで対応できますから返済も面倒にならずに済むことになります。したがって巨額の融資を受ける場合には大変効率の良い借り入れ方法と言うことが出来ます。

デメリットにも注意

しかしメリットがあればデメリットもあるわけです。デメリットとしてはまず取りまとめ金融機関への手数料の支払いが有ります。借入金額が大きいですからこの手数料もそれ程安いものではありません。またシンジケート団のほうの融資は負担額に応じた多数決により決定されるため個別に契約した場合には各金融機関毎の判断になり一気に融資が全部なくなることは考えにくいですが、協調融資の場合には否決されれば一気に全額の融資が無くなってしまう可能性が有るわけです。

システムを理解してから利用しよう

このようなシステムのため、社内に金融の専門家を抱えているような大企業なら良いですが、そのような人材のいない中小企業で特に始めて協調融資を利用しようというような場合にはまずは協調融資のシステムの詳細まで理解することが必要です。理解が進んでいないうちに金融機関側のペースで話が進んでしまうと前記のようなデメリットもありますから思わぬトラブルになる可能性もあります。契約は慎重のうえにも慎重に行ってください。

金融専門のブレーンを置いた方が良い

中小企業の場合、業務には精通していても、なかなか他の分野の専門家をそろえておくことはできません。しかし億単位の資金調達が必要になるような規模になっているのであれば出来れば社内に、無理な場合には外部でも良いので金融関係のブレーンを作っておくようにした方が安心です。そうすればこの協調融資にも対応できますし、以後の事業に対しての資金調達でも力になってもらえます。この段階になったらもう社長だけで対応できるものではありません。

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