ローン返済で元利均等払いには注意!仕掛けを理解し上手に返済しよう

最近のローンの返済方法で多いのが元利均等払いです。この元利均等払いは月々の返済額が一定になるため利用者は返済の見通しがつけやすく、利用しやすいと評判の良い返済方法です。しかし利用者に評判が良いからという理由だけで金融機関が返済法として採用していると考えるのは金融機関をまだよく理解していない証拠と言えます。金融機関は金融機関で別の理由でこの元利均等払いにメリットを感じるためにこの方法を採用しているのです。

利息の算出方法

利息と言う物は元金に金利と借入期間を掛けて計算されます。したがって100万円を年利10%で30日間借りた場合の利息は8219円になります。たとえば元利金均等払いで月々1万円を返済する場合、この例では最初の1月で利息が8219円ですから元金は1781円返済することになります。したがって次の月には残りの元金998219円の利息を計算してまた1万円を返済するわけです。では2か月目の利息と返済できる元金を計算してみてください。

元利均等払いの利息と元金の関係

自分で計算してみると良く分かるのですが、ローン返済の最初の頃はこの例では返済額の大部分は利息と言うことになって、元本の返済は微々たるものです。つまり元利均等払いと言うのは当初はなかなか元本が減っていかない訳です。確かに返済はしやすいのですが、この方法の欠点は元本がなかなか減らないため返済期間が長くなる特徴があるということです。さて返済が長くなるということはそこに金融機関が喜ぶ要素が隠れていることになります。

金融機関のメリット

返済が長期化するということは要するに長い間借りているわけですから、その期間中ずっと利息が掛り続けるということです。したがって他の方法に比べて元利均等払いは利息が増えるという特徴があります。利息は金融機関の利益になりますから、同じ金利であっても利息が多い方が良いに決まっています。これが金融機関が元利均等払いに大きなメリットを感じる理由です。決して利用者が利用しやすいからと言うような理由ではないのです。

どのように返済するのが得なのか

そこで利用者側に立ってお得な返済方法を考えて見ると、要するに元本を減らすような返済をすれば返済期間が短縮され返済総額は大きく減ります。ただし元利均等払いを変更してもらうことはできませんから、もう一つ用意されている自由返済あるいは一括返済と呼ばれる方法を併用します。例えば賞与などでまとまったお金が用意できた場合に月々の返済のほかに自由返済を使って返済すると、その時点から元金が大きく減りますから、以後の返済では利息が減って返済期間が短縮されることになります。

完済まで他のローンの借入は止めよう

自動車ローンを組んだらまずはそのローンの返済に全力を上げましょう。ここで説明した通り余分のお金が有ったら自由返済を利用して元本を少しでも減らすことを考えましょう。何かが欲しくなって他のローンを利用しようなどと言うことは自動車ローンを完済するまでは考えないようにしてください。他のローンを組んでしまうと、返済が2重になるということですから、生活も大変苦しくなります。欲しいものが出来たとしても我慢することが必要です。

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