実は違う融通と融資!経済金融分野では必ずしも同じ意味合いではない

今月は出費が多くちょっとピンチと言う時どうしていますか?学生ならお母さんに融通してもらう。社会人でも知り合いに融通してもらうと言う人もいるかもしれませんがこういう場合『融通』と言い『融資』とは言いません。しかしこの時カードローンで借入をする場合には融資を受けることになります。どちらもお金を借りることに違いは無いのですがなんとなく使い分けをしていますよね。実は経済金融分野では何となくではなくてしっかり使い分けがされているのです。

一般的な使い方としては

日常会話としては融通の方が何となく庶民的な感じではありますが、どちらもお金を貸してもらうという意味合いで利用しています。ただし融通の方はお金に限らず、色々なものを借りたり貰ったりする場合にも使いますから、現在の言語的な意味合いからすれば融資よりも融通の方が広い意味が有るようです。しかし融通のほうは自分と知り合いとの間のやり取りというような時に利用する言葉ですから、正式に借用書を書いて借りるような場合には融資と言う言葉を使います。

民間の金融機関からお金を借りる

しかし経済金融分野ではこの2つの言葉は意味合いが違います。まず銀行など民間の金融機関が主体となってお金を貸す場合に使うのが『融資』です。ですからたとえばカードローンでお金を借りる場合には融資です。起業する時にも銀行の創業支援は融資と言うことになります。まあ通常の生活範囲では民間の金融機関との取引が普通ですから殆どは融資と言うことになります。しかし金融取引はこういう民間との貸し借りだけではありません。

公的機関からお金を借りる

起業した人は知っていると思いますが、起業支援は民間のものばかりでは有りません。公的機関にも起業支援があります。一般にはこういう公的機関からの借入も融資を言う言葉を使いますが、実はこれが融通なのです。これは起業に限りません。たとえば地震の被害で住宅を失い、国が支援して低利で借入を行う場合も実は融通と言うことになるのです。要するに公的機関が主体となって貸付を行う場合が『融通』と言う訳です。ちょっと違和感が有りますが本来の意味合いはそういうことです。

意識的に使い分ける必要は無い

このように融通と融資には本来の意味が有りますが、実際に利用する場面では使い分ける必要はありません。要するにお金を借りるということが理解できれば良い訳です。使い分けたとしてもたぶん相手も使い分ける意味を理解してはいません。意味を知ったからと言っても今まで通りに使えば良いのです。こういうのは一般で使う分には雑学と言っても良いレベルの話ですので、何かの折にそのような話になったら意味が有るんだということを教えてあげましょう。

返済することが大切

融通にしても融資にしても返済が必要なことに変わりはありません。知り合いから融通してもらったというときには返済は有るとき払いで良いなどと言うことも少なくありませんが、やはり借りたものはしっかり返すのが基本です。これは相手が公的機関であっても民間の金融機関であっても同じです。融通や融資を受ける際には返済していけることが出来るかと言うことをまず考えて、見込みがない場合には借入は見合わせるようにしてください。

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